ふしぎブルーオリジナルストーリー
スクロールで
スタート
↓
あたたかい 海のそこ
ひかりさす ちいさな ひだまりの中に
さんごの森がありました。
いろとりどりのお花や フルーツがみのり
いきものたちが たのしくくらしています。
そこは楽園のように
しあわせなところなのでした。
月がぴかぴかひかる夜
さんごの木のなかで
なにか うごくものがあります。
ほんのりとしたかがやきが
つぎのしゅんかん、
そとへ ぴょん!と
とび出しました。
あおい おまんじゅうのような
ちいさな まんまるのいきものは
おどろいたように あたりをみまわして
ひろいひろい海へと およいでいったのです。
ちいさないきものは
ふたつのみずかきで ひかりの方へむかうと
すなはまで あそんでいたおとこの子が
あおい ふしぎななにかが
ぷかぷかうかんでいるのを みつけました。
「わぁかわいい!おまんじゅうみたい」
おとこの子が とてもうれしそうなので
ちいさないきものは
かわいいこえで う〜み!となきました。
「きみは、う〜みっていうんだね」
そのなまえがとっても気に入りました。
う〜みは 海の中を
たくさんおよぎまわりました。
すると、みたこともないような
きれいなお花や フルーツがいっぱいの
お庭に たどりつきました。
よくみると、
ピンクいろの ちいさな子が
せっせと お庭のおせわをしています。
ピンクの子は
ぱいなといいました。
ぱいなは
海にただよう お庭のたねや
エイヨウをあつめて
魔法をかけました。
すると、あーらふしぎ!
きれいな貝のような花がさき
しんじゅのような 実がなりました。
う〜みとぱいなは
その実をおとこの子のところに
もっていきました。
おとこの子は
「これはなぁに?いいかおりがするよ!」
ってうれしそう。
とってもふしぎだから、
<ふしぎだま>
とよぶことにしました。
おとこの子がしあわせそうにしていたので
う〜みとぱいなは
ふしぎだまを たくさん持っていきました。
「ふしぎだまは
みんなをげんきにする力があるみたいだよ!」
おとこの子の目は、おくのほうまで
キラキラとしているようにみえました。
さんごの庭で、ふしぎだまをあつめていると
たのしい音楽が きこえてきました。
しばらくするとニコニコとした
なかまたちが、やってきました。
きいろははなさんごちゃん。
かわいいお花やさんごで オシャレをしています。
オレンジいろはゆいゆい。
音に合わせて、たのしいダンスをしています。
あおみどりいろはりゅうりゅうまる。
あたまのうえのゴーヤとシーサーといっしょに
歌をうたっているのです。
う〜みとぱいなは すぐに
みんなとともだちになりたいとおもったので
いっしょに歌っておどりました。
するとあーらふしぎ!
さんごのお庭のふしぎだまが
いろんないろにへんかした!
そしてもっともっと いいかおりになりました。
海の水はいっそうキラキラとかがやき
さかなたちも、しあわせそうに
ダンスをはじめました。
それをみて
みんなもとってもうれしくなりました。
う〜みたちは
いろんないろの ふしぎだまをあつめて
すなはまへむかいました。
すると、こんどは
おんなの子がひとり、ないていました。
そこでみんなは
ふしぎだまをビヨーンとのばしたり
たのしい歌をうたったり おどったりしました。
おんなの子は
「なんだかいいかおりがする…
あれっふしぎ!かなしかったのに
もうだいじょうぶかも!」
と、おもわずにっこりしました。
それをみていた う〜みは
とってもいいことをおもいつきました。
「この島いっぱいに、いいかおりをひろげたら
もっともっと うれしいね!」
それから、みんなで
島のあちこちに
ふしぎだまを はこんでいきました。
おとずれた人たちが
ふしぎな力でハッピーになっていくその島は
「しあわせの島」とよばれるようになりました。
ふしぎブルーたちは きょうも
海をぷかぷかしながら
みんなのえがおを うれしそうにみているのでした。
おしまい